遺言のすすめ


@夫婦の間に子供がいない場合
ご主人が亡くなって遺言が無い場合、その財産は、妻に4分の3、ご主人の兄弟姉妹に4分の1 相続することになります。ご主人が年配者の場合には、その兄弟姉妹もかなりのお年になっていますので、その方々が既に亡くなっている場合には、「おい」「めい」も相続人になってしまいます。その方々と、すんなり遺産分割協議ができますか?協議書に実印を押したり、印鑑証明書をもらうことができますか?
A息子の妻に財産を与えたい場合
どんなに介護を一生懸命やって尽くしてくれたとしても「息子の妻」は相続人ではありません。相続財産を与えるには、遺言によって贈与(遺贈といいます)するか、彼女を養女にして、財産を遺言で相続させるしかありません。
B内縁の妻の場合
内縁の妻は、愛人や恋人、妾ではなく、社会的に妻として認められながら、だだ婚姻届をだしていない「事実上の妻」です。彼女には民法上相続権がありませんので、遺言によって財産を遺贈するしかありません。
C先妻の子と、後妻ならびにその子がいる場合
争いになる場合があるので、しっかり遺言を残したほうがいいと思いますが。特に先妻が引き取って、何十年も逢っていない子供も当然相続人になりますから、疎遠になっているでは済まされません。
D相続人がない場合
特別な事情のない限り、遺産は国庫に帰属します。お世話になった人や、恩人や、社会福祉施設、お寺、教会に寄付したいときは、遺言が必要です。
E外国人が日本に帰化した場合
日本の法律が適用されるので、『出生から死亡時までの連続した戸籍謄本』が必要になってしまいますが、帰化する前の国に戸籍があるとは限りませんよね。
韓国、台湾には、日本統治時代の戸籍の名残があります。しかし、取得するのも、解読するのも大変な作業です。いわんや、北朝鮮などは、国交がないので、取り寄せも不可能です。
F行方不明の子供がいる場合
まれなケースだとは思いますが、遺言がない、すなわち遺産分割協議をしなければならない=相続人全員が遺産分割協議書に記名し実印押印し、印鑑証明書を添付しなければならないのに、行方不明の相続人は協議に参加出来ません。失踪宣告をしない限りは「生存している」わけですから、相続の登記は行方不明の相続人がいる限り進めることは不可能です。

相続登記申請時に、被相続人の出生からの除籍謄本を集めなくてもよいこと。財産を相続する人は、他の相続人の了解を得ず自分への登記が可能です。