よくある質問とたまにある質問


Q.相続登記の際の戸籍謄本、住民票の有効期間はありますか?

A.ありません。しかし内容が現在と変わっているものは取り直してくださいね。


Q.公正証書遺言をなくしてしまった。あるいはコピーしかない。

A.発行した公証役場に相談してください。『原本』が保管されている限りは、『謄本』の交付が可能です。本人か、本人死亡の場合は相続人が請求できます。被相続人の除籍謄本、相続人の印鑑証明書、実印が必要です。


Q.印鑑証明書の有効期間は?

A.土地建物を売る、贈与する、抵当権を設定する、ような行為、つまり名義を失ったり、負担を負ったりする場合の登記につける印鑑証明書は発行後三ヶ月以内のものを法務局に提出します。一方、相続で添付する遺産分割協議書につける印鑑証明書は三ヶ月以内の制限はありません。遺産分割協議書の日付より前でもかまいません。(極端に古いのは不自然ですけどね)
注意していただきたいのが、仮登記の承諾書につける印鑑証明書。貸金業者がいざというときの為に予めあずかるときがあります。これは三ヶ月以内の制限がありませんので、万が一のときは、発行後三ヶ月を過ぎても、貸金業者の申請によって抵当権等の仮登記が申請されることがあります。くれぐれも印鑑証明書の交付には気をつけてください。


Q.所有者の現在の住所と登記簿上の住所のつながりが取れない。

A.住民票や戸籍の付票は、閉鎖後五年で消却処分されてしまい、この世からなくなってしまいます。ないものは仕方がありません。たどれるだけの住民票と戸籍の付票、それに登記簿上の住所に現在戸籍の登録がないという「不在籍証明書」(本籍が別のところにある場合)と登記簿上の住所に現在住民登録がないという「不在住証明書」を併用してみます。


Q.被相続人の戸籍を出生まで集めなくてはならないの?

A.被相続人が造った(創った?)子供の数や、養子の数を確定するためです。出生時は通常は親の戸籍に登録されます。結婚して親とは別の戸籍になったり、養子縁組をして養親の戸籍に入ったり、他の市区町村に転籍して新しい戸籍が出来たり、法律の改正によって戸籍の編成替えがおこなわれたりします。たとえ、最後の戸籍に妻と子供が全員記載されていたとしても(うちの主人はほかに子供なんかいませんよ・・・と奥様が言われても)結婚前の戸籍をとる必要があるのです。前にたとえ結婚していても子供がいない、とか、認知している子供がいない、ということを戸籍で証明するわけです。もし存在した場合には、その子も相続人になるわけですから。


Q.土地を二人の名義で相続したいのだけど、権利証を別々に分けてほしいのだが。

A.残念ながら出来ません。持分ごとに相続登記の申請が出来ないシステムになっています。二人名義の権利証が一冊発行されますので、どちらかが管理してください。


Q.遺産分割協議をしたいのだが、相続人のうちの一人が行方がわからない。

A.その人を除いて遺産分割協議をするわけにはいきません。行方不明の人については、失踪宣告の方法があります。普通の失踪の場合には、生死が七年間わからない場合に家庭裁判所に失踪宣告の申し立てをすることが出来ます。失踪期間満了のときに死亡したものとみなされます。七年未満の場合は、不在者財産管理人の選任をを家庭裁判所に申し立てて、その管理人と遺産分割協議をすることになります。

Q.住宅用家屋証明書(専用住宅証明書)による登録免許税の減額について

A.該当家屋の保存登記、移転登記、それにその家屋と一緒につける抵当権の登録免許税が安くなります。土地の移転には適用はありません。会社などの法人の取得にも適用はありません。該当建物に住まない人が取得するときも適用ありません。相続もだめですが、売買、贈与、交換、財産分与は適用あります。移転登記の場合、登録免許税が評価額の1000分の50から1000分の3になってしまいます。評価額が800万円とすると40万円がなんと24000円になってしまいますのでビックリ。抵当権は2000万円の借り入れとすると、1000分の4(80000円)が、1000分の1(20000円)になります。中古家屋の場合、普通建物で新築後20年内、耐火区分建物で新築後25年内の取得になります。もっと古い建物にも適用があったらいいのに・・・とおもいますが。


Q.登記簿上の本店が移転ではなく変更しています。
登記簿上の本店の所在「A市B町C番地 ○○ビル」のうち「○○ビル」を削除する変更登記をした会社が、変更登記前に取得した不動産を売却し、その移転登記を申請する場合に、その登記の前提として本店変更による登記名義人の表示変更登記が必要でしょうか。


A.必要ありません。(参考 登記研究453号124頁 )

Q.古い戸籍をさかのぼって請求していたら、昭和20年3月10日東京大空襲で消失していて、発行できないといわれたが。

A.その旨の証明書を発行してもらい、そのほかに、相続人全員による、「自分たち以外には相続人は存在しません」旨の上申書を賛成し、各相続人の印鑑証明書を添付します。

Q.古い戸籍をさかのぼって請求していたら、保存期間が経過したので発行できませんとといわれたが。

A.同上

Q.長男の記載と、三男の記載はあるが、二男の記載がない。戸籍をさかのぼっても、存在を証明できない。死んだ母親から、生まれてすぐ死んだと聞かされているが、詳細はわからない。

A.その二男が埋葬されている寺院がわかれば、埋葬証明書または過去帳の写しを住職さんに作ってもらいましょう。その住職さんの証明書は、誰がいつ生まれて、いつ亡くなって埋葬されしている旨の証明でよい・・というより仕方がないでしょう。住職さんの押印した印鑑につき、印鑑証明書は要りません。

Q.遺言書がある場合の登記に必要な書類は。

A.遺言書は、正本でも謄本でもかまいませんが、本物が必要です。コピーではだめです。そのほか、亡くなった方の戸籍謄本と住民票または戸籍の附票、財産をもらえることになった相続人の住民票と戸籍謄本、委任状、評価証明書です。もらう方が、相続人の資格がない場合には、遺贈となりますのので、手続きは異なります。

Q.遺贈の登記の必要な書類は。

A.遺言書のほかに、権利証が必要です。遺言執行者が選任されている場合と、選任されていない場合とで異なります。遺言執行者が選任されている場合は、遺言執行者の印鑑証明書・実印が必要です。選任されていない場合は、@家庭裁判所で遺言執行者の選任申立をするかA相続人全員が遺言執行者となります。相続人の中で、実印を押したがらない人がいる場合には、@のやり方になってしまいますね。

Q.父が亡くなり、長男と二男が敷地を1/2ずつ相続することになりましたが、1/2ずつの権利証を作ることはできますか。二人が別々に保管しておきたいんです。

A.残念ながら出来ません。共有者の一部の持分のみの相続登記が制度上認められていません。しかし、1/2が遺贈で、1/2が相続による場合には、登記原因が違うので認められます。この場合には、遺贈の登記を先に申請します。

Q.私には、小さいころ、養子に言った妹がいます。私の両親が死んだとき、この養子にいった妹にも相続権はあるのでしょうか。あるとすれば、自分と割合は同じなんでしょうか。半分なんでしょうか。

A.養子にいっても実の親との「親子関係」が消滅するわけではありません。未成年者が養子に行くと、「親権」も養親にうつり、実の親は親権を失いますが、そのことによって、実の親から受ける相続権まで失うわけではありません。その妹は、実の親が亡くなっても、養親が亡くなっても、両方から相続財産を受け取ることが出来ます。

Q.遺産分割をしたいのだけど、相続人の一人が、行方不明です。その人を除いて協議をしたいのですが。

A.やはり、そのひとを単純に除いて協議を成立させることは出来ません。行方不明ということなので、まずは「失踪宣告」の手続きが考えられます。失踪には、「普通失踪」と「特別失踪」があります。「普通失踪」は、不在者の生死が7年間わからない場合に、不在者の住所地の家庭裁判所に利害関係人が失踪宣告の申立をします。すると、家庭裁判所は一定の期間広告をした後、失踪宣告をします。失踪宣告がされると、失踪期間満了時(行方不明になった日から7年後)に死亡したとみなされます。行方不明から7年間たっていないときは、失踪宣告は出来ないので、不在者財産管理人の申立をして、その管理人と遺産分割協議をします。特別失踪」は、戦争がやんだ後、船舶が沈没した後、その他の危惧が去った後一年で、その時に死亡したものとみなされます。

Q.父が亡くなりました。父名義の土地がありましたが、相続登記をしないうちに、母が亡くなりました。父から長男にいきなり名義変更の登記が出来るでしょうか。いったん母の名義に1/2するのでしょうか。

A.母親には、父親(母の配偶者)の相続に際し、遺産分割協議参加権があったとみられますが、協議しないうちに亡くなってしまったので、その遺産分割協議参加権は、子供たちに相続されたと考えます。よって、子供たちは、父親の相続に対し、父の相続人として立場と、父の相続人母の相続人との二重の立場で、遺産分割を行えば、父から直接相続登記をすることが出来ます。ただし、子供が一名の場合、一人遺産分割協議というものが出来るかどうか。出来ないという説が多いですので、その場合には、いったん、母と子供の1/2ずつの名義にして、そのあと、母の1/2の持分についての相続登記をおこないます。